情熱的に愛して

「ち、違わうよ。」

「隠さなくていいって。最近何かあると、門馬の方チラチラ見てるし。門馬って言うと、嫌に反応するし。」

私は、顔が真っ赤になった。


「えっ……秋香ちゃん。俺達の存在は?」

今日の合コン相手が、秋香にすり寄って来る。

そりゃあ、嫌だよね。

3人中、2人が同じ狙っているって。

「はいはい。あなた達は、私が相手してあげるから。」

「秋香ちゃん!」

相変わらず秋香は、合コンでは面倒見がいい。


「ただ、奴には夢中にならない方がいいよ。」

私は、目が点になった。

「……どうして?」

すると秋香は、上を見ながら考え始めた。

「何かねぇ。あいつの心の中には、誰かいそうな気がするのよね。」

胸がズキッとした。