お客さんはやっぱり、仕事で羽織れるカーディガンや、オフィスでも履けるようなシンプルで、ひざ丈のスカートばかりを見ている。

私の読みは、当たった。

服を畳みながら、にやけ顔が止まらない。

早く会社に戻って、企画書書きたい!

でも、働きたいって言ったばかりだし!


「すみません。」

「あっ、はい。」

振り返ると、OLさん二人が私の方を向いていた。

「これって、この色だけですか?」

見ると、黄色いカーディガンだ。

「お調べしますね。お待ちください。」

そう言って、さっきの店員さんを探すと、誰かに当たった。

「す、すみません。」

「いえ。」

見れば、さっきの店員さんだ。

「あの、お客様から質問があって……」

私がそう言った瞬間、その店員さんは私の前を素通りして、お客様の前に行った。