「午前中はピアノ。夜は氷山商事とお食事会だから失礼のないようにするのよ」
「お前はうちの一人娘なんだから」

縛らないで。何度そう思ったのだろう
私は貴方たちの娘だけど着せ替え人形じゃない

お父さんやお母さん、そして私は産まれた頃からセレブだ
でも私のおじいちゃんはおばあちゃんと結婚をしてから社長になった

小さい頃はお金や食べるもので困っていたそうで
苦労することがどれだけ大事かを教えてくれた

私も何でも揃ったり、してくれるような生活をおくるんじゃなくて色んなことにチャレンジしたい

でもおじいちゃんが死んでからそんな気力もなくなったかな
今一番自分が偉くなったお父さんは恐い
そして社長夫人になったお母さんも

今まではおじいちゃんがいたから自分のやりたいことをやったり、ワガママを言えた

今ではお父さんやお母さんの言うことには歯向かえない
イエスと言うしかない
そんな生活を送っている
むしろその生活の方が長くなった

個性って何?
自由って何?
楽しい?感情?

小さい頃には当たり前だったものが自分の頭の中で親や世間に殺された