するとぱっと目の前が
光で真っ白になった

「"お代は貴女の師匠に頂戴しますわ"」



気がつくと夕暮れの大学に
ぽつねんとわたしは立っていた

「…え?」

上質な布の手触りが残っている
…というか立派な浴衣を身に纏っている

「一体…なんでここに…」

そういえばあのお姉さん
師匠がどうだとか言ってたような…

まさか…妖怪…いやいやいやいや

きっと…!
高すぎて記憶が飛んでしまったんだ!
そういうことにしてしまおう!

ところで今は…
大学の大時計を見る

ー5時58分ー

「やばい!遅刻してしまう!」

わたしは裏門へと急いだ