「柏木くんもいいよねー?」

古文書を読んでいた柏木くんは目線を上げた

「お祭りですか…いいですよ
でも学生俺らしかいませんけどね」

この変人教授に集まった学生は
ほとんど抜けるかサボっている

「はっはっは!だからこそ私の研究室にいてくれる物好きな変人二人を慰安しようとしているんじゃあないか!」

五十嵐教授は高笑いした

「……いつ何時に集合すればいいんですか」

柏木くんが何かを言いたそうにしていたが
真面目に日程を聞き始めた

「服装は和装!午後6時に大学裏門に集合!」

現在時刻は四時

「二時間で準備出来るかなあ…」

「じゃあ琴さんも柏木くんも帰った帰った!
今日はお祭り行くのが授業だよ〜!」

そう言って五十嵐教授は
研究室からわたし達を追い出した

「…なんて奴だ……
じゃあ、琴葉さん、また後で」

柏木くんとわたしは急遽家に帰ることになった