「――あの人は、誰だったのだろう?」 謎めく世界に住む、まだ名前も知らぬ恋人の存在。 「いつか、私も大人になって、"こい"ってやつをしたりするのかな――。」 ぽつりとつぶやいた言葉は、ほわりと空に消えていった。