「あのなぁ紅杏。世の中の男性は危ないんだよ。体目当てかもしれねえだろ?!」

「そんなの付き合ってみなきゃわかんないじゃん!」

「わかんだよ!絶対にダメだ。あぶねぇ」

「そうだよ!絶対に紅杏に手ぇ出す奴は「男だろうと女だろうと許さねぇ!」」


また…もうほんとに飽き飽きだ。

うぅん。どうしたらいいものか。


そう思っていた時、

「ちょっと爽汰と海翔〜!紅杏の事心配なのもわかるわ。でもねぇ、紅杏だってもう高校生なんだから好きにさせてあげなさいよ?」

お母様!!!

神だ。目の前に神が見える。


「おかあさん!」

「紅杏〜、ちょっと2人で話さない?」

「?うん!?」

おかあさんが話そうだなんて何かあったのかな?


「お母さんどうしたの?」

「紅杏?あなたももう高校生だものね。恋だってしたいと思うし、こんな男ばかりのとこに結び付けられても面白くないわよねぇ。」

「うんうん。ほんとにね〜笑」

「だからね?関西の方で一人暮らしでもしてみたらどうかしら?」

「え?」

「紅杏が嫌だったらいいのよ?私だって子供と離れるなんて寂しいもの。でもね?貴方は里中家のちゃんとした娘だからいつでも帰ってきていいの。それに一人暮らししたいって言ってたじゃない?あの時はバカ2人が居たから言えなかったんだけど。まだしたいなって少しでも思ってるならどう?」


お母さん…!

「いいのっ?!」

「もちろんよ!」


やったー!!!あ、でも…

ある不安が過ぎる中お母さんは悟ったかのように

「あの二人のことは任せなさい。」

それだけ言うとお母さんはニコッと微笑んだ。



「お母さん!私一人暮らししたい!」


それだけを言うとお母さんはまたニコッと笑い

「じゃあ手続きも早いほうがいいわね!紅杏?ちゃんとやりたい事を沢山するのよ?」

と言った。

ほんとにお母さんはいい人だなぁ。

つくづくそう思う。