君色コネクト

字を消すたびにチョークの粉が宙を舞う。

最初こそは粉が舞うたびに煙たがったが

今ではもう日常茶飯事。

粉が落ちてきても

違和感の"い"の字は落ちてこない。

私は舞うチョークの粉を突きさすように

背伸びをして手を伸ばした。

上の方に書かれた文字を消そうとしても

届かない。

女子高生の平均身長を下回る私。

飛んでも少し擦るくらいしか届かない。

そんな私にどう消せというんだ。

まったく、誰のおかげで黒板が綺麗なのか

先生は知っているのだろうか。

私は少しイライラしながら

何度も消そうと努力した。

その時、背後から足音が聞こえてきた。

その足音はだんだんと私に近づき

隣に立つともう一つの黒板消しを持って

私が届かなかった文字をいとも簡単に

消していってしまった。

バレないよう横目で足音の正体を見る。

見えた瞬間目を疑った。

なにせ足音の正体は

あの中谷響也(なかたにきょうや)

だったのだから。