チャイムが鳴ると

時が動き出したかのように

一斉にクラスのみんなが個々に動き出す。

私の周りの席の子も

いつの間にかいなくなっていた。

私の目に映る黒板は

チョークの文字が消されずに

そのままの姿でいる。

あぁ、やっぱり私が消すしかないか。

私は心の中で呟くと

ゆっくり立ち上がり黒板に向かって歩いた。

大きな黒板の前に立つと

黒板消しを持ち

チョークの文字を消し始めた。