君のように羽ばたける日々を

「早く行っちゃおうぜ」

そう言うと翔は足早に駆け抜けていく。

「ちょっと、待ってよ翔 !」

絢香も慌てて駆け出す。あっという間に

見えなくなってしまった。

「美桜、早く行こう」

美桜も引っ越してきてばっかりでまだ慣れて

ないだろう。そう思った俺は美桜の腕を引き

走り出した。

全速力で走ったからか、何とか人混みの

中から抜け出した俺達は

絢香と翔を探したが、2人はもういなかった。