『自分可愛いからって調子乗ってるよね!マジむかつくわ〜』
『わかるー!じゃ、みんなで無視する?』
『いや、そんなことはしない。アイツほぼ男子全員が味方してるから。アイツと仲いいフリでもしてれば良いことあるっしょ!』

そんな会話をトイレで偶然にも聞いてしまった。

小学校5年生の頃だ。

その日までは学校くらいは好きになれてた。

でも、それを原因に私は冷めてしまった。

嫌われるのに友達を作ってどうするのだろう。

嫌われると知ってて友達を作ることに意味があるのか。

答えは『どうにもならないし意味なんてない』だ。

私は仮面をかぶって生活するようになった。

それを外すことはもうないと思う。

考え事をしてるとすっかり自己紹介が終わっていたようだ。

帰りの連絡も終わってしまったようで挨拶をした。

すると、私は女子に囲まれてしまった。

「希咲ちゃん!友達ならない?」

またこれか…。

まぁ、断る必要も無いし、表だけは仲良くしてあげるよ。

「当然!!これからよろしくね!」



私は学校で『友達』と呼べる人がいなかった。

必要ないからいらないと思っていた。

けれどあなたに出会って

私は変わった。