私の通学路。

そこは桜の花びらがチラチラと舞い降りる道。
花びらの道を自転車で駆けていく上級生たちや友達と喋りながら歩く新一年生。

私は後者である。

友達と登校してるわけではないけれど

私もこの春から中学一年生だ。

まだ馴染んでいないせいでガチガチのスクバ、形崩れや汚れが一切ないローファー。

まだ上手く着こなせていない制服。

何もかもが新一年生だと語る。

今日は入学式。

入場して、挨拶されて、呼名されて、
校長先生の長い話を聞いて、
教育委員会の人の話も聞いて、
代表の挨拶して
退場…。

式は嫌いだ。

無駄に長いし、眠いし、何より退屈だ。

数メートル先に校門が見えてきた。

校門前には

『入学式』

と書かれた看板みたいなのが置いてある。