あなたは私のすべてを変えた太陽

母の名前は片谷嶺花。

母は女優だ。よくドラマとかで見かける。

本名は名乗らず、春井レイとして活動している。

その母の芸名と名前が同じだからだと思う。

まだこれが理由とは限らないけれど私はこれだと思う。

とにかく、私は雨神怜が苦手だ。


昼休みが終わり、午後の授業が始まる。

チャイムの前に席についていた私は雨神に声をかけられた。

「希咲!教科書届いたから今日からは大丈夫だ。今までありがとなっ!」

雨神は笑いながら言ってきた。

「ううん。届いてよかったね」

私も笑って返事を返した。けれど、雨神は

「いつも思うんだけどさ、なんで笑わないの?みんなに対して壁作ってるよね」

「え…?」

私は今何を聞いた?私が笑ってない?
笑ってるじゃない。口角も上がってるし、目を細めてる。

雨神は気づいたの?なら、いつから?

そこで授業開始のチャイムが鳴った。
教科担任もいつの間にか教室に入っていて教壇に立っている。

ここは流れに任せて誤魔化そう。