「イマゴロ気づいたって、遅いよ。」



2回目のその声に現実の声だと気づいた。


「あずさ。」


「私だって、ずっと好きだった。」



だった。
その過去形の言葉は、俺の心に突き刺さった。


本当に、遅すぎる。

失って、気づくなんてバカすぎんだろ。