「蓮、この人彼女?」 身体が小刻みに震える。 あたしはこんな事を聞いて、どうするつもりなんだろう。 あたしは、蓮兄の彼女でもないのに。 端から見れば、まるで彼氏の浮気現場を目撃して詰め寄っている様な光景だろう。 「…だったら、何?」 ―蓮兄の冷めた瞳と声が胸に突き刺さる。 「百合には関係無い」 蓮兄の唇から発せられたその言葉に あたしの中で何かが弾けた。