散る葉に降る雨

車に乗った葉透は、本宮を注意深く
観察していた。




本宮は、背が高くほっそりしている。

年齢は、20代前半というところだろうか。


車内には、本宮が好きなのであろう
女性アイドルの曲が流れていた。


「この曲知ってます?」

本宮がふいに訪ねてきた。

「知ってます。妻が好きだったんです。」

葉透は優雨との思い出を振り返りながら
答えた。