散る葉に降る雨

「上村さん、キッチンにはめったに入らない
のに、そういうのはご存知なんですね。」

本宮の瞳は完全に疑っていなかった。

葉透のことを信じきっていたようだ。

だからいける、そう確信した。




「そうなんですよ。生前妻がよく作っていた
のを思い出して。と言っても僕はあまり好き
ではなかったのですが。本宮さんのお口に
合って良かったです。」