優雨と出会ったのは5年前の冬だった。




家を飛び出し上京してきた彼女を助けた
ことがキッカケで仲良くなった。

親を子供の頃に亡くしたという彼女は、
あまり自分の話をしようとはしなかった。

葉透もまた、聞こうとはしなかった。




聞かれたくないことは聞かない、話したく
なったらお互いのペースでゆっくりでもいい
から話す、それが2人の約束だった。