iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

「本当はロマンチックなところで渡すはずだったのにな」

そう言って眉を下げながらクスッと笑う仁。

「指輪まで用意してたなんてビックリした」

「これはコンペの次の日に渡そうと思ってたヤツだから」

「え」


あの時からずっと……?

そう思うと胸が締め付けられて、涙はボロボロと滝のように流れる。


「やっと渡せる」

柔らかく笑う仁。

「仁……」


私はロマンチックの欠片も無い歩道で、仁に指輪を左手の薬指につけて貰った。

でもどんな場所でも構わない。