iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

「ここじゃ話が出来ない。帰るぞ」

そう言うと仁は私の腰に勝手に腕を回す。

「ちょっ!」

そしてそのまま私を強引に引っ張って扉へと向かう。

「これ、代金と迷惑料」

仁は扉の前で呆然としていたボーイに、スーツの内ポケットからお金を取り出して渡した。

「え?」

ボーイは手の上に乗せられたお金を見て唖然としている。
そりゃそうだろう。
だって札束はかなり分厚い。

「今日付けでリカは辞めるから」

仁は勝手にボーイにそう言い残して、私を引っ張りながら控え室を出る。

私は何も言えずに、黙って引っ張られていく。