iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

「何で逃げる?」

あの香水の香りと、漆黒の瞳と、ずっと聞きたかった愛しい声が、目の前にある。
私の心を激しく揺さぶる。

「……貴方とは行きません」

私は手元の持っていた鞄へと逃げるように視線を動かした。

目を見たら、流されてしまいそうだから。

「俺が迎えに来たのにその態度?」

「私は坂本君と付き合ってます」

私は結局嘘にすがることにした。

「嘘だって亨から聞いたけど?」

バレてる……。

「それに俺の贈ったネックレスとドレスを着ながら言われても、何の説得力も無いから」

目の前の仁からはクスリと笑う声。

そうだった!
今日は仁から貰ったものばかり身につけていた!