iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

「お金に手をつけるなってなんなわけ?」

玄関には不機嫌そうな母。


五年半振りにあった娘に開口一番に出るのはその台詞なわけ?

今まで何処で何をしてたとか、気にもならないの?

私の頬の大きなガーゼすら。

五年半前より少し老けたかななんて考えながら見てた私が馬鹿みたいだ。


「通帳見せて」

私は母を睨みながら手を出す。

「分かったわよ」

憮然そうな顔でブランドバッグの中から取り出された通帳を私は素早く奪い、名前を確認する。

見知らぬ通帳の表には私の名前が書いてある。
中を開けると、お金が振り込まれてすぐ八百万。
それから一時間後に二百万が下ろされている。
その金額に私は思わず目を見開く。