iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

私は少しの間、その場に呆然と立ち尽くしていた。


「私も、行こう……」

トランクを転がして向かう先は実家。
約五年半振りだ。

家に着くと母はまだ居なかったが、部屋に入ると煙草の臭いに吐きそうになり窓を開けた。
掃除すらしてなさそうな狭い二DKのアパートの家中には乱雑に転がるブランド品。

情けなくて涙しか出ない。

私は母が帰って来るまでスマホで調べものをすることにし、部屋の隅の壁に凭れて座り込む。


『ガチャ』


私が家に着いて一時間後、漸く玄関からは鍵を捻る音が聞こえてきた。
私は玄関へと振り向き、姿を確認すると立ち上がる。