私は思わず携帯が入っているジーンズの後ろポケットを隠すように触れる。
この中には仁と一緒に撮った思い出の写真がある。
この写真はこの携帯にしか入っていない。
会長には仁との居場所を奪われたのに、その上、写真まで……。
たった一枚の仁との写真だけは渡したくない……。
「早く出したまえ。手間をかけさせるな」
私が渡すのを躊躇していると苛ついた顔で会長が高圧的に言った。
「お金を返せないのだろう?今の君には拒否権が無いのは明白だ」
だが嫌味ったらしく口角を上げる会長に私は何も言い返せない。
この中には仁と一緒に撮った思い出の写真がある。
この写真はこの携帯にしか入っていない。
会長には仁との居場所を奪われたのに、その上、写真まで……。
たった一枚の仁との写真だけは渡したくない……。
「早く出したまえ。手間をかけさせるな」
私が渡すのを躊躇していると苛ついた顔で会長が高圧的に言った。
「お金を返せないのだろう?今の君には拒否権が無いのは明白だ」
だが嫌味ったらしく口角を上げる会長に私は何も言い返せない。



