iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

それから約一ヵ月後。
仁の説得にも応じずに坂本君は会社を辞めることになった。
今日は坂本君の送別会の日だ。

「送迎会なんて良かったのにな」

「ダメだよ。坂本君には私だって沢山お世話になったし、きっと皆もそうだから」

私がそう言うとクスリと笑う坂本君。

「明日、もう行っちゃうんだね……」

「そうだな」

明日、坂本君はあのアパートを出る。

「千葉だっけ?」

「そう。なんとかすぐ仕事が見つかって良かった」

「亨」

私達の間に入るように飛んできた低い声。
私は声のした方へ顔を向ける。