「……麻耶、ごめん……」
数秒後、沈黙を破った坂本君。
呆然としていた叶内さんは下を向いたが黙り込んだまま。
「一人で悩ませてごめん……」
「……私を引き留める気も無いなら何も言わないで」
叶内さんのその一言の後、今度は坂本君が俯いた。
すると叶内さんが顔を上げた。
先程とは真逆。
沈黙する坂本君の様子を見ながら叶内さんはフッと笑った。
「さようなら」
叶内さんはそう呟くと踵を返して私達の元から去っていった。
私は坂本君に声も掛けられなくて、坂本君と暫くその場に無言で立ち尽くしていた。
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