iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

そう言って神島仁が指差したのは神島仁の前の足の間。
私はソファーに腰を下ろそうとした体勢のまま固まる。


「ここに座って」

「……」

「キスとどっちが良い?」

「座る!」


私は観念して深呼吸したあとに神島仁の前に座ると、すぐに後ろからぎゅうっと抱き締められた。

必然的に速まる鼓動。


「緊張してるのか?心臓がバクバク言ってる」

「……」


どうやら抱き締められているせいで、神島仁に私の心臓の音が伝わっているらしい。


「ねぇ、莉緒」

「……何」

「俺の名前、呼んで?」

私は無視を決め込むことにした。