iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

私は神島仁に掴まれていた腕を引いて振り解き、再び足を踏み出した。
歩き出すとすぐ目の前に一方通行の路地を見つけ足早に路地へと入る。

これで車に乗ってる神島仁は追って来れない。

はぁ……と深い溜め息が出た。

高卒で何が悪いの?
大卒がそんなに偉いわけ?

私だって行けるものなら大学に行きたかった。
経歴が何だって言うのよ……。

どうして会長に私を全否定するかのように言われなきゃいけないわけ?

いつだって経歴が私に纏わりついてくる。
派遣をしていたのも面接で落とされまくって就職できなかったから。
大学へ行けていたらきっと違っていただろう。
派遣時代はどんな提案も改善案も簡単には聞き入れて貰えなかった。
派遣のくせにとか、高卒のくせにとか、入ったばかりのくせにとか……。

でも悔しさをバネに必死に働いて、どんな大変な仕事も笑顔で引き受けて、どんな嫌みにも笑顔で耐えて、どうにか認めて貰って此所まできた。

なのに、何であんな言われ方しなきゃいけないわけ?

会長っていったって、私と同じ人間じゃない……。