「……いくら、しました……?」
「それを聞く?」
車の中で気になりすぎて聞いてしまった。
あの後、強引にグレーのニットワンピースを着せられ、更には靴まで買ってもらうことになったから。
「きちんと代金はお返しします」
この人に借りは作りたくないし。
「要らないし、それ以前にいくらしたかも知らない」
私は返答に唖然。
こんな人間がいるから経済が回ってくれるんだよね。
そう思うことにしよう。
「服…ありがとうございます。大事にします。でも、こういう事はこれっきりにして下さい。私は庶民なのでついていけません」
私は御礼を言いつつ、突き放した。



