iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

何でお店に入っただけで名前で呼ばれるわけ……?

もしかして、かなりの常連様ってことですか!?


「これから食事なんだ。派手すぎず、シンプルな服を彼女に」

「畏まりました。此方へどうぞ」

神島仁の要求に店員さんは店の奥へと先導するように歩き始めた。

私は店内を見渡す。
高そうな服や鞄や靴が並んでいる店内は、静けさが余計に高貴な雰囲気を醸し出している。

ここは私のような庶民が入れる場所じゃない!

私は神島仁に振り向き、彼のスーツの裾を引っ張った。

「帰って良いですか!?」

私はお店の入口で雰囲気に怖じ気付き、静かな店内で迷惑にならないように小声で神島仁に訴える。