iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

「お前には麻耶がいるのに、何言ってるわけ?莉緒には俺がいる。だからお疲れ様」


捩じ伏せる低い声に坂本君は沈黙を作っているようだ。

ようだと言ったのは、坂本君を見れなくて、彼とは反対側の神島仁を視界の中心に入れ続けているから。



「……お疲れ様」

数秒後、坂本君は小さく呟くと出て行ったようだ。
遠ざかる足音と扉が閉まる音が聞こえたから。

その音を合図にして、私に近付いてくる神島仁。

私は逃げるように俯いた。

すぐに視界に神島仁の革靴が入り込んできた。


「莉緒、俺を利用しろ」


え。