「鈴宮さん」
再び資料を眺めていたら、急に飛んできた声。
反射的に反応して振り向くと叶内さんが立っていた。
彼女の姿を捉えて私は少し肩を竦めたが、
「おはようございます。早いですね」
失礼の無いように笑顔を作って挨拶したのに、彼女は挨拶すら返さずに何故か黙ったまま私を睨んでいて。
「……どうかしましたか?」
その表情と沈黙が怖くて私は訊ねた。
「亨にチョッカイだすの止めてもらえますか?」
「え?」
私はその言葉に固まる。
叶内さんが私に対して不快感を抱いているのには気付いてはいたが、まさか面と向かって言われるとは思っても居なかったから。
だが、次に叶内さんの口から飛び出す言葉に私は全身を凍りつかされる。



