正直に話そうか迷ったがめんどくさそうだたので肯定も否定もせずに 「どちら様ですか」と私は聞くことにした。 「私は、四宮花音と言います。 私と恭介は親が決めた婚約者なの。 会社の部下のあなたに恭介と釣り合うわけないでしょ?」 四宮花音さんはあの有名な四宮財閥の令嬢だ。 私でも知っている。 しかも彼女は私が着ないシフォンのワンピースを可愛く着こなしている。 周りの男性もちらちらこちらの様子を窺っている。