小学四年 転入初日 休み時間…



ガチガチ緊張、椅子すわる由以香…





「 おいっ 」


後ろからいきなり髪引っ張られる





イタタタっ! 首ちぎれるっ!



ガタタタッ! ゴツッ 痛っ!



転倒 両肘強打






「 あっははは〜っ↑↑ 」


ぶざまによろけた由以香の頭上、渦巻く嘲笑、あざけり笑い…




体裁つくろい、すぐ立ち上がる


ふりむく…





ゲッ!


目つきの悪いきったない子…


やくざ顔… 悪人顔…







恐っ! …






市橋文治との出逢い…


生涯忘れられない人との出逢い…







「声小さくて名前聞こえんかった、もういっぺん言え」



真っ黒に灼けて薄汚れて…、意地悪く歪む口もと、うすら笑い…


よそ者を撥ねつける陰気な蛇の目…





ぞ〜〜っ!

凍りつく由以香の背すじ…





「おいっ、口聞けんのか? 名前っ!」






“ なに、このでかい態度… ”




先生が書いた由以香の名前、消されてない、まだ黒板に残ってる

知らないはずない…


からかい目的、おちょくり目的…