海岸通り 〜文治と由以香

勇… 無言…



「… どう…する?…」




「… 真知子次第… 真知子が決めること…」









翌日…



「相談に乗って…」


文治と勇に近づいてきた真知子…




別館の四階に行く

普段、あまり生徒の来ない場所






「中川先輩に告られた…」


うつむく真知子…





「 知ってる… 」


と、勇…






「… どうしよう…」




「 …… 」


腕組みしたまま勇、無言…






“阻止しろっ! この場で告れっ!”



胸で絶叫、文治…






「どうしようって…
本人が解らんのに、俺が解る訳ないだろ?」




勇… 冷たい…




“ おいっ!馬鹿っ! 本音言わんかっ! 本音っ! ”



あたふた文治…








チラ …



勇見て、床に視線落とす真知子…


唇かんでる…






遠く聞こえる生徒達のざわめき…


灰色の空… すき間風…







「うんっ! ありがとうっ! 相談乗ってくれて…

なんか、呼び出したみたいでごめんねっ!」




明るい声、笑顔、いつもの真知子、元気印…