海岸通り 〜文治と由以香

「だめ〜っ、文治が行かんなら、みんなも行かんって言うに決まってるしぃ〜♪」



礼子のしゃべくり、無視…






窓の外 近づく夏の風…


由以香の残り香 甘い香り…




俺、一瞬、魔法かけられたみたいになった…



由以香…
俺にあんまり媚薬ふりかけんで…


ふりかけるぐらいなら優しくして?…












「由以香ぁ〜♪ 数学の教科書貸してぇ〜♪ ついでにマジックも〜♪」




明るく無理矢理頼み込む文治…落ち込んでたら、由以香はゲット出来ねぇ





「由以香のもんは、俺達二人のもんやもんねぇ〜♪」



呆れて無言で手渡す由以香

貸さないと報復される?






「こらっ! 文治っ! 恐喝するなっ!

ゆすりたかり、ぼったくり禁止っ!」



笑う真知子







「真知子? 外、行こう?」




文治と入れ違い、教室出る由以香


貸すだけ貸して、後は知らんふり







“ 俺の存在、全く無視してやがる

けど、諦めねぇ…

絶対、俺の女にしてやる ”






「文治ぃ〜、勇ぃ〜♪」



文治の後追い
一組に来る礼子と礼子の仲間、女バスの子達