海岸通り 〜文治と由以香

「一年ん時までは、文治がかわいそうになるくらい、文治のこと嫌ってたくせに」



「いつの間に好きなってたんだろ?」



「好きなら好きらしくしてれば、こっちだって文治に近づかないのに」



「おとなしいふりして、けっこうやるやん? 早くない? 彼氏作るの」



由以香が、文治や恋愛に興味持ってたことに、呆れ返ってる蔭口…





「由以香に文治奪られて、礼子は悔しいんだよ、 気にすんなよ?」


励ましてくれる真知子&沙織



「メモ入れたの、礼子ってことはないよね」



「あれは三年生だと思うけどなぁ」





ん〜‥‥

一学期までは平凡に静かに流れてた毎日に

いばらが生えてきたみたい

居心地悪い…


あの時文治を断ってたら、こんなことにはならなかった?


礼子のグループから総スカン喰らうこともなかった?



断ってたら
文治は由以香を諦めてほかの子とつきあってた?


そしたら
由以香も嫉妬する側にまわってた?…









理科室や音楽室に行く時、三年生の校舎の横を通る


だんだん気づいてきた…