海岸通り 〜文治と由以香

朝まででもずっと話してたい…

けど、もう時間も遅い

初っぱなから、由以香の家の人に変な奴だと思われたくない…




「 じゃ、な… 」



「 うん… 」



「由以香、先、切って?…」



「うん、じゃ… おやすみ…」




プチ

ツー・ツー・ツー…


たった今まで
この子機に由以香の声が乗ってた…


子機が愛しくて抱きしめたくなる


耳に残る可愛い声も
耳ふさいでずっと中でこもらせておきたい…









勇に報告



「由以香に告った、OK貰った♪」



「 やったねっ!♪」



「なんか、まだ信じられん↑」



「ぶらぼーっ!! あんま見せつけんなよっ!↑」



「い〜や♪毎日ラブラブする♪」



「この野郎〜っ、怒突いたろか〜?」



「俺、今、舞い上がってるから、いくら怒突かれたって痛くないもんねぇ〜↑」




「勝手に舞い上がってろ!」



「 あはは 」










文治と由以香がつきあったことはすぐ広まった


言いふらした張本人は文治



「 この野郎〜っ!
どうやって由以香口説いたんだ?」