海岸通り 〜文治と由以香

「え〜 じいちゃん?」





「文治のじいちゃんも苦み走った顔してたってさ」





「隔世遺伝かぁ」






「なんや? その学生遺伝てのは」





「学生じゃない、 隔世

子供に遺伝しないで孫に遺伝すること」







「そうなん? よかったぁ〜↑ 親に似んで

似てたら人生悲惨やった」






「すでに悲惨でしょ?顔が

あはは↑ いつ見ても盗賊顔っ↑」







「いぃ〜やぁ〜↑ モテて困るぅ〜↑

さっきも一人、断ってきたとこ

俺のまったりした顔が好みだったらしいよ〜↑」







「あはは、どこがまったり?
アリババと四十人の盗賊って顔しててさ↑」








そっぽ向いたままの由以香…


ほっぺが桜色

薄いベールに包まれたみたい…

手ぇ伸ばしてふれたい、さすってみたい…

やわらけぇだろな〜…








「俺には由以香がいるもんねっ!♪

俺達、できてるもんねっ!♪♪ 由以香っ♪♪」






肩引いてドン引き由以香、キモ悪そう↓