恋人として貴方に最低限にできること


淫靡で甘いキスを繰り返す。

「んっ…和樹ぃ…」

思わず軽く声が漏れる。
息をすることも忘れてしまうような甘く長いキス。
俺は今、どんな顔をして和樹に受け入れられているのだろうか。

俺は和樹に縋るように抱きつく。

この人の体の温もりが一番好きだ。
幸せだなぁ…

「今夜…、マジで泊まらね?」

「あ…」

「今まで我慢したんだからそろそろいいだろ…」

「さっきも言ったけど…
お父さんがいいって言ったらね!」


和樹はほんとにしっかりしてる。

ホントは和樹も俺もゲイではない。
だが、お互いに惹かれ、性別を通り越して愛へと辿り着いた二人だ。

男同士でのセックスなんて、俺と和樹がまだ友達だった頃は話題にすら上がらなかった。
小学六年生くらいかな?

大体和樹は複数の友達と下ネタを話すようになった。


性に目覚めてすぐ、和樹はいろんな女の子を手を出した。
中一には、
クラスの特に顔の可愛い女の子を端から端まで漁っていた。

熱しやすく冷めやすい性格で、よく給食の時間に
『レイナは、俺がみた女子の中で一番可愛い』とか

『マイは俺の最後の女』とか。付き合ってもないくせに。

『俺将来AV男優になってミクのこと襲うわ』
とか言ってた生粋の女好きだ。

いろんな女の子にお前が一番とか、言ってたなぁ。


そんなクソ野郎と付き合って3ヶ月。
俺達はまだ一度もヤってない。


男同士だからしょうがないとか思っていたのに、
和樹はしっかり色々考えていた。

なんだかわからないけどちょっとだけ嬉しかった。



『お父さんがいいって言ったらね!』
その言葉に込めた恥ずかしさと
お父さんにOKを貰いたいと言う気持ちが入り交じってぐるぐるしてくる。

プルルルル…


タイミングが良すぎる。


「元大、電話」

「あ、お父さんからだ!」