奏〜君に届けたくて〜

話したいことは話した。


「それでは、これで失礼します」

無駄のない動きで扉の前まで歩く。

「ああ。気をつけてお帰り。ああそう、それと」

ぴたり。足を止めて振り返れば



校長先生と目が合った。

「君は、この方法で全てを隠しきれているつもりかい?」



そう、私に問うた。









「……ええ。もちろんです」








私は気づいていなかった。




あいつが。










一一一一だった、なんて。