からりと乾いた風が心地よく、空からキラリと照りつける太陽の熱は六月下旬らしい爽やかな強さだった。



かれこれ二ヶ月。私の気が緩んでいたお陰ですっかり侵食されてしまった私の元テリトリーは、毎日騒がしくってたまらなかった。



……今日は一段と酷いが。




橘はソプラノサックスをぴーひゃらぽっぽ(そうとしか言いようのない音なのだ!)と吹いている。



千羽とりんねさんは笛にらめっこという、フルートとクラリネットを構えながらにらめっこし、音を鳴らした方が負け、という何とも間抜けなお遊びをしている。






渡くんに至っては。