千羽 side


嫌がる奏士を無理矢理首根っこ掴んで、元音楽準備室に連れてきた。

もー。何考えてるの。


あんなことしてたら、せっかくの美少女ちゃんに嫌われちゃうよ。



イライラしてきた私は、ちょっと力を入れて

奏士を床に放り投……叩きつけた。



「ってぇーーな!おい、千羽!何勝手なことを」

「勝手はそっちでしょー奏士!飯塚さん嫌がってたじゃない」


奏士ってば。昼休みに屋上にいた私たち……あ、

私たちってのは、私と、隣にいる齋藤 りんねちゃんのことね。

私たちのところに駆け込んで来たかと思えば。

あの美少女ちゃんに会いに行こうーって。


それ聞いた時はすっかり、仲良くなれちゃったのかと思ったけどさ。


「あれ、奏士が無理矢理約束取ってつけただけでしょ?そこまでしてホントに何がしたいの」