ことの起こりは今朝。




本当に最悪な一日のスタートだった。





普段、人と極力関わりたくない一一いや、これでは語弊が生じる。言うならば言葉を交わすのを控えたい一一私は、通学時、ヘッドホンを目立つように付けている。

それに、無表情、無愛想な雰囲気をつくり続けている。


それである程度人避けは出来ていた。が。


校門に差し掛かった時だった。


この金髪男(KYと読む。あ、きんぱつ ヤローでぴったりKYだった。)は。


叫びやがった。




「おおーい、琴葉ちゃーーん!」


馬鹿かアホか空気読め。

関わりたくないの。特に


クラスメートに目立つようなあんたとは。

クラスの真ん中にいるような、



太陽みたいなあんたとは。





私は気づかない振りを決め込んで徹底的に無視して歩き続ける。