「お前は自分をそういうところで過大評価しすぎている。何も話せていない相手の気持ちを勝手に決めつけるな」


少し、心に重たいその言葉は。



渡くんなりのやさしさなんだと思った。






「……言ノ葉」


「え?」


「琴葉、って名前。言ノ葉からとったんじゃないかって俺は思うんだ。だから、お前は言葉を大事に出来る子になれるはずだろ。親からの初めてのプレゼントに込められた想い、無駄にするなよ」


なんだか理屈っぽいその言葉は




「……ありがとう」



私の背中をきちんと押してくれた。





そーくん、



待ってて。



いま、本当に本当に、



伝えにいくよ。