奏〜君に届けたくて〜


スゥ、と息を吸い込む。



ポロロン、と 優しく弾き始める。


キラキラと輝く月の光をイメージして。


何回弾いたかわからないくらい橘に聴かせた、ドビュッシーの月の光。




君は太陽だから。

君がそばにいてくらるから

私は今、輝こうと思うことが出来るんだよ。




そんなこと、照れくさくてとてもじゃないけど言えないから



ピアノで、伝えたい。



橘に。

好きだ、と。