一人ではこの状況に耐えられそうになかったので、りんねさんに連絡することにした。
プルル、プルル。
『どーしたの琴葉ちゃん!!何があった?!痴漢?!今どこ!?教えて助けに行くわよ!!!』
キンキンと電話口から聞こえてきたりんねさんの声に、思わず耳を離して眉間にシワを寄せてしまった。
「……りんねさん。大丈夫、あの。私今家から電話かけてる」
『あら。無事なのね??よかった……』
というか。りんねさんがいつも通りすぎて、ちょっと安心して目が潤んでしまった。
『琴葉ちゃんが私に電話するなんて初めてだから、何かあったのかしらって心配になっちゃって』
「ありがとう、りんねさん。あ、でも。……何かあったといえばあったんですけど……」
『えっ?襲われたの?それかひったくり?!大丈夫なの?琴葉ちゃんーー!!』
あぁまって。りんねさんにこれ話して大丈夫なのだろうか。
……でもかけちゃったし。今から切るのは失礼すぎるし。
りんねさんはりんねさんなりに何かいいアドバイスくれるんじゃないか、と思ってるし。
