奏〜君に届けたくて〜

誰もが一度は聴いたことがあるはず。

独特のリズムを左手で水をかくように重く、かつさらりと、弾く。

右手はお馴染みのメロディを奏でながら、一音一音指先に重さをかけて。手首を使って。



余計な力は一切加えない。

肘から力を指先へ瞬間的に移す、作業。

流れ。そう、感覚的に。

感情を込めて。



…………ねえ。分かった?

ううん、きっと分からないよね。あんたには。

私の怒りが。

こんなに込めて弾いているのにさ。