振りほどけるわけなかった…。



拒む理由もなかった…。




私は泰志にキスされたかったから。




泰志が言ってくれたの。



「俺のファーストキス」


泰志の最初…



嬉しくてくすって笑っちゃった。




「付き合おう…?」


何か勇気を貰えた気がして私の口が動いた。



泰志が照れ臭そうに


「うん」



って言ってくれて



その日 私とあいつの記念日が生まれた。