愛されざかり~イジワル御曹司の目覚める独占欲~


望を寝かせて、夕飯の支度を済ませるとウトウトして来てしまい、少しだけとソファーに横になる。次に目が覚めたのは、帰宅した真紀さんに揺り起こされてからだった。


「里桜、お前が風邪引くぞ」
「あ、ごめん」


起き上がって夕飯の用意をしようとすると、手で制止された。


「俺がやるから。望もまだ寝てるし、少しゆっくりしていろ」
「ありがとう」

手早く用意してキッチンに立つ旦那様に胸がくすぐったくなる。
そっと背中から抱き付くと、驚かれた。


「どうした?」
「ん? 優しい旦那様がいて幸せだなって思って」


広い背中に顔を埋めると、真紀さんは身体の向きを変えて私を正面から抱きしめた。


「こちらこそ、いつもありがとう」


そう言って、キスを落としてくる。


「ん」


どんどんと深くなってくるキスに、思わず真紀さんの背中を叩くが望が寝ているのをいいことに、聞いてくれない。
つい、吐息と声が漏れると満足そうに微笑まれた。それにつられて私も微笑む。


『幸せ』


額をくっつけ合って、ふたり同時にそんな言葉が漏れたのだった。








END